2021-11-14

がん手術における収支報告

健康だと思っていても、いつ病気になるかなんて分からないものですね。30歳間近というのはもうそういう年齢だと痛感しました。

少し前に甲状腺のがんを切除した話を書きましたが、当時は人生初めての手術だったため支出が予想できず不安だったのを覚えています。
数ヶ月経って手術にまつわる収支が確定したので、誰かの参考になればと思い金額をまとめました。

手術・入院の費用

自己負担額はあとで書くとして、手術・入院にかかった実費を入院領収書からピックアップしました。

  • 手術
    • 甲状腺部分切除術 甲状腺摘出手術(片葉のみ) 88,600円
    • 麻酔 96,930円
  • 入院治療 5日分 203,460円
  • 病理診断 7,700円
  • 食事負担額 4,600円
  • その他諸々

計403,590円 + 4,600円(食事代)

MacBook Proって外科手術より高いんですね...。

自己負担額

退院時の支払額は125,000円程で、最終的な自己負担額は 24,600円 でした。
下記の社会保障や健康保険の制度によって自己負担額はかなり少なくなっています。

1. 日本の医療費の自己負担割合は30%

誰でも自己負担額は3割となるので、403,590円 * 30% = 121,077円。
なお、病院から出る食事代は全額自己負担となります。

2. 高額療養費制度

ひと月の負担額が一定額を超えないように、差額を支給してくれる社会保障です。
この制度で安くなるかと思いきや、今回は自己負担額の上限に達しなかったため残念ながら適用対象外でした。

なお、自己負担額の上限が気になる方は、下記の図を参考にしてください。

高額医療制度

3. 健康保険の付加給付制度

関東IT健保には付加給付制度というものがあり、20,000円を超える支払額が全額給付されます。

僕はこの制度を全く知らなかったのですが、4ヶ月経って急に10万円が振り込まれてきてびっくりしました。

...

以上、これらの制度によって、最終的な自己負担額は24,600円(自己負担20,000円 + 食事負担額4,600円)でした。
たった2万円ちょっとで外科手術をしてもらえるなんて、日本の医療制度はすごいですね。

任意保険(生命保険、がん保険、医療保険等)

さて、これまで支出の話をしてきましたが、任意保険による収入についても書いておきます。
任意保険に加入していて、特定疾病(がん、心筋梗塞、脳卒中)特約が組み込まれている場合は、該当の病気に罹った際に一時給付や以後の保険料免除といった特典が受けられることがあります。

僕の場合は、生命保険の特約により下記の給付(非課税)がありました。

  • 特定疾病保険(がん、心筋梗塞、脳卒中) 1,000,000円
  • がん診断保険金 500,000円
  • 以後、特約の保険料が免除

まとめ

結果としては、今回の病気における収支は +1,475,400円 となりました。
最終的にプラスになったのは意外だったのですが、おかげで仕事を辞めてからも資産を減らすことなく育児に専念することができています。

最後に、ひとつだけアドバイスを書いておくと 「保険は入れるうちに入っておけ」 です。
一度病気になった僕は、もう新たに任意保険に入ることができません。実をいうと、僕が加入していた任意保険は親が何年も前に加入したもので、すっかり存在を忘れていたものでした。
本来であれば一生任意保険に入れない身でしたが、親の先見の明のおかげで給付は助かるし保険料は安くなるしで万々歳です。

現時点で健康な皆様方、この歳になるといつ病気になるかなんて分からないので、ぜひともこれを機に保険設計を検討してみてくださいね。

あとがき

前職のマネーフォワードではmirai talkという一対一の対面ライフプランニング事業をしていたことがあり、福利厚生で無料でライフプランニングをしてもらったことがありました。
その際に、必要最小限まで特約を削った個人最適な保険商材を設計してもらったのですが、あろうことか最後の契約を渋ってしまいました。
納得するロジックを教えていただいたのに、本当に残念なことをしました。

当時いただいたアドバイスをメモしておきます。学資保険はやめとけ自分で運用しろ、がん保険・医療保険は貯蓄があれば要らない。入院はせいぜい数日に収まるので特約は不要。街中の窓口のある保険屋は不要なオプションつけるから行くな。